OWS日本選手権挑戦11日目｜私が選んだ価値

私は、職場でいわゆる「出世」をしてきた人間ではない
ポジションもないし、それに伴う給与も高くはない
数字だけを見れば、何かを「得ていない」人生に見えるかもしれない

一方で、出世した人はポジションを得て、責任を背負い、周囲からも気を使われ、収入も増える
表面的には多くのものを手にしているように見える

しかし、本当にそうだろうかと、最近よく考えるようになった
私は、職場での立場がそこまで重くない分、必要以上に気を使われることもなく、比較的気楽に働くことができている

責任の範囲も限定的なため、プライベートに使える時間の余白もある
その時間を、家族、OWS、水泳指導という、自分にとって大切なことに使うことができている

私は「地位」や「お金」という分かりやすい指標を得てこなかった代わりに、時間を手に入れてきたのだと思う
そして、時間があるからこそ、「本当は何を大切にして生きたいのか」を考える機会を持つことができた

お金は多いほうが幸せになれる
そう思いがちだが、必ずしもそうとは限らない

私は、家族が安心して暮らせて、健康でいられれば、それで十分だと感じている

老後は、今ほど全国の海を泳ぎ回らなくてもいい
ただ畑を耕し、庭に草木を植え、季節の移ろいを感じながら過ごせたら、それだけで十分幸せだ

健康であれば、水泳指導で収入を得ることもできるし、あまりお金を使わずに工夫して暮らしていくことも、人生の楽しみのひとつになると思っている

人生は、すべてを手に入れることはできない

何かを選べば、何かを手放す

その選択の積み重ねが、今の自分なのだと思っている

本日の練習：プールトレーニング

仕事で疲れてはいたが、帰宅途中にプールへ向かった

前半は他の泳者がいたため、ペースを合わせながらキック練習を中心に行った
OWSにおいてキックは決して補助的なものではなく、長い距離を一定のスピードで泳ぎ続けるためには欠かせない要素の一つだと感じている

メイン練習では、50mあたり45秒サークルを目安に、長い距離から徐々にスピードを上げていく設定とした

できるだけ抵抗の少ないフォームを意識して泳いだが、実際にはまだ無駄な動きが多く、体力の消耗も大きい

意識していても、それがすぐに形になるわけではない

それでも、水の中で自分のフォームと向き合う時間は、確実に意味のあるものだと思っている