🏖 南紀田辺・扇ケ浜オープンウォータースイミング 2025|大会レビュー

2025年6月1日(日)、和歌山県田辺市・扇ケ浜海水浴場で「南紀田辺・扇ケ浜OWS大会」が開催されました。
前日は、OWSクリニックや南出大伸選手の講演会・交流会、SWANSゴーグルの説明会が行われ、参加者同士の交流と情報収集の場となりました。

講演会の様子
オードブル、お寿司、紀州ヒロメを頂きました😋

大会前日の試泳時には風があり、波は高くないものの潮流が速く、対応力が問われるコンディション。水温は20℃
前日の試泳で水着かウェットスーツかを判断しておくと、当日慌てずに済みます。

🧭 コースの特徴・注意点|複雑なブイ配置と流れに応じた泳ぎ分け


コースは1周1000m。一般的な三角形や四角形ではなく、独特なレイアウトのため、事前のコース確認は必須です。実際のレースでは、6番ブイを回らずに1番へ向かってしまう選手も複数おり、本来これは失格対象。特にLAPゲート後は進行方向を見失いやすいため注意が必要です。

各区間の特徴は以下のとおり:
1番→2番:追い波の区間で、大きな泳ぎでも自然と進みやすい。
2番→3番:左へ流されやすく、コースキープが重要。
3番→4番:向かい波が入るため、ピッチを上げて推進力を意識。
4番→5番:左への流れに注意。突端を過ぎれば流れが落ち着き、ラストスパートゾーン。応援の声が届く熱いエリア。

当日の水質は非常に良好で、水中の視界は2m程度。
海藻や海底の様子がはっきりと見え、レース中に追い抜いていったトライアル選手の姿も水中でしっかり確認できました。



水温が低く、向かい波の区間も長いため、総じてハードなレース展開にはなりましたが、低水温に耐性があり、中級レベル以上のスイマーにとっては非常に泳ぎやすい大会といえるでしょう。

🏖 会場の様子|充実した設備とホスピタリティで快適な大会環境

大会会場となった扇ヶ浜は、ビーチハウスを中心に整備が行き届いており、トイレ・更衣スペース・鍵付きロッカー・温水シャワー(3分100円)といった基本設備がしっかり完備されています。OWS大会でここまで揃っている会場は貴重です。

会場内には飲食ブースも設置され、カレーライスや弁当などが販売されていました。しかも参加賞の中に食券が含まれているため、レース後の栄養補給に困ることはありません。

選手や応援の人たちは芝生エリアにテントを張って観戦・待機。木陰スペースもあり、気温が高くても比較的快適に過ごせました。

また、SWANSの現地販売ブースも出店。競泳・OWS用ゴーグルだけでなく、サングラス(お得なB級品あり)なども販売されており、天候の良さも相まってかなりの売れ行きだった様子です。

さらに印象的だったのは、低水温対策として設置されたサウナと温水浴エリア。選手がレース後に体を温めたり、リラックスしたりできる環境が整えられており、大会運営の配慮が感じられるポイントでした。

バレルサウナ【ヨコタリゾートさん】
温水設備【中田マルヰさん】

💡 みなさんへのアドバイス|安心と戦略性を兼ね備えた大会

南紀田辺・扇ヶ浜OWSは、水の透明度が高く、初めて海で泳ぐ人にも安心できる環境が整っています。視界が良く、落ち着いてコースを見ながら泳げるのは大きな魅力です。

ただし、6月初旬の開催で水温はやや低め。初心者や寒さが苦手な方は、ウェットスーツの着用を検討しましょう。

一方、経験者にとっては、潮の流れを読んで戦略的に泳げるコースが魅力。自然との駆け引きを楽しみたいスイマーにはぴったりの大会です。


会場設備も充実しており、サウナ・温水シャワー・飲食ブースなど、レース後も快適に過ごせます。

OWSシーズンの幕開けは、透明度抜群の南紀田辺で迎えてみてはいかがでしょうか。

📸おまけ:「熊野古道の出発点・SHIOGORIモニュメント。ここから今年のOWSもスタート」

扇ヶ浜に設置された「SHIOGORI(潮垢離)」モニュメントは、かつて熊野詣の旅人たちが身を清めた聖なる浜にちなんで建てられたものです。

「潮垢離(しおごり)」とは、古来より海や川の水に身を浸して心身を清める儀式のこと。ここ扇ヶ浜は、熊野古道・大辺路の出発点としても知られ、巡礼者たちがこの浜で祈りを込めて歩みを始めていきました。

そして現代の私たちは、この場所でOWSというもうひとつの挑戦をスタートさせます。

静かな海、澄んだ水、そして聖地としての歴史。

熊野詣が人生の旅のはじまりだったように、南紀田辺の海はOWSシーズンのはじまりにふさわしい場所だと感じました。

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